不眠症の原因は2つ
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
ぐっすりと眠れるようになるには、副交感神経がきちんと働く必要があります。
しかし、不眠症の方は副交感神経が働けなくなっているのです。
副交感神経が働けなくなる原因は、大きく分けて2つあります。
- 交感神経が十分に働いていない
- 筋肉が緊張してしまっている
この原因が詳しく分かると、不眠症になぜ整体が必要なのかも分かるでしょう。
それでは、それぞれをご説明していきましょう。
1.交感神経が十分に働いていない
副交感神経は眠るときに働く神経ですが、交感神経は脳や体を活発に働かせる神経です。
実は、交感神経が十分に働かないと、眠りたい時に副交感神経が働けないのです。
そのため、交感神経が十分に働けないということは、副交感神経が働けずに不眠症になってしまうのです。
そして、交感神経も副交感神経も、感情(気持ち)と深く関わっております。
交感神経は「喜び・楽しみ・怒り・不安・恐怖」という感情と繋がっています。
そのため、これらの感情を表に出さないように我慢をすると、交感神経の働きが抑えられてしまうのです。
例えば、怒りや不安があった場合、怒りを我慢したり不安を悟られないようにしたりしていると、感情を抑えることになります。すると、交感神経の働きも抑えられてしまうのです。
つまり、「喜び・楽しみ・怒り・不安・恐怖」の感情を外に出さないように我慢していることが不眠症の原因になるのです。
こう考えてみると、あなたはどうでしょうか?
子供がついさっきまで元気に遊んでいたと思ったら、車に乗って落ち着いたら数分でスヤスヤ寝ている。これは正常に感情を外に出した時の反応です。
感情を外に出さずに我慢することは、社会で生きていれば当たり前のようにあります。しかし、それがあまりにも過剰だと、交感神経の働きが抑えられてしまうのです。
そうなると、不眠症だけではなく、やる気が出なくなったり、イライラしたりすることが多くなります。
感情を我慢しすぎることで、交感神経の働きが弱まってしまうのです。
2.筋肉が緊張してしまっている
筋肉の緊張は、「怒り・不安・恐怖」の感情を我慢しているときに起こります。
この時、怒ったり不安を周りに伝えたり恐怖のために逃げたりすれば、筋肉の緊張はその時だけで終わり、長続きすることはありません。
しかし、怒らないように我慢したり、不安を周りに悟られないように振舞ったり、怖いのに逃げずに我慢をした場合は、筋肉が緊張するだけではなく、この緊張が長く体の中に溜まります。
すると、日常で何も緊張することがないにも関わらず、筋肉がずっと緊張したままになります。
そして、この筋肉の緊張が脳に伝わり、脳が興奮して眠れなくなってしまうのです。
この場合、筋肉が緊張しているので体は疲れています。
「疲れているのに眠れない」というのは、筋肉が緊張し続けていて脳が興奮しているからです。
また、筋肉が緊張していると体のゆがみが酷くなります。
本来、筋肉の緊張は左右や前後で同じになるようにバランスを取っています。
しかし、姿勢の悪さや動きの癖で緊張しやすい筋肉と、緊張しにくい筋肉に分かれてきます。
体の骨格は筋肉が支えているので、緊張度が高い方に体がゆがむことになります。
このようなときに怒りや不安などを我慢すると、緊張しやすい筋肉が緊張することになるのです。
すると、体のゆがみがひどくなり、そのゆがみがストレスとなって脳を興奮させて不眠症になりますし、その他の症状も出てくることになります。
最初から体のゆがみがなければ、我慢のために筋肉を緊張させても体がゆがむことはあまりありません。
しかし、このような方はほとんどいません。我々は利き手や利き足がありますし、動きの癖もありますので、ある程度のゆがみがあるのはむしろ自然なことです。
問題は、ゆがみが許容範囲を超えてしまう事です。
もともと体にゆがみが生じていると、「怒り・不安・恐怖」などの感情を我慢したときに、ゆがみが許容範囲を超えてくるのです。なぜなら、ゆがみを作っている筋肉が緊張しやすいからです。
このゆがみを許容範囲内に戻していくのは、心の問題に取り組むことも大切ですが、それ以上に筋肉の緊張を緩めていく事が重要になるのです。
眠れなくて困っているときに、冷静に頭で考えて心の問題に取り掛かることは難しいですよね。
分かっていても出来ないことも多いですよね。そのためには、まずは筋肉の緊張を緩めることです。
筋肉の緊張が緩まると、脳の興奮も静まって眠れるようになります。また、筋肉を緩めると筋肉に余裕が生まれます。
すると、仕事などで感情を出せずに我慢しなければならないときでも、我慢することがそんなにストレスではなくなります。
ストレスの前提量が減れば、眠りやすい体になるのです。
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