自律神経失調症の治し方は、自分でできるセルフケアと専門家による施術の2つを組み合わせるのが効果的とされています。本記事では、自律神経失調症の定義から、自分でできる5つのセルフケア、治療院で受けられる3段階のアプローチまでを、札幌で自律神経を専門に施術している当院が順を追って解説します。

病院で原因不明と言われた方や、薬に頼り続けたくないとお考えの方も、ご自身で取り組めるところから読み進めていただける構成にしています。最後によくある質問もまとめていますので、必要に応じてお目通しください。

自律神経失調症とは|定義・主な症状・原因をわかりやすく解説

自律神経失調症による慢性的な疲労感のイメージ

自律神経失調症の治し方を理解するために、まずは自律神経失調症がどのような状態かを整理しておきましょう。

自律神経失調症の定義|交感神経と副交感神経のバランス

日本女性心身医学会は、自律神経失調症を 「交感神経と副交感神経のバランスが崩れた時に生じる病気」 と定義しています(出典:日本女性心身医学会 自律神経失調症|一般のみなさまへ)。

自律神経は、私たちの意思とは関係なく内臓・呼吸・体温・血流などを24時間調整している神経で、活動モードを担う交感神経と、休息モードを担う副交感神経という二つの神経で構成されます。仕事や運動、ストレスがかかった場面では交感神経が優位になり、反対にリラックスしている時や眠っている時には副交感神経が優位になります。この二つがシーソーのようにバランスを取りながら働くことで、私たちの体調は安定します。逆にいえば、このバランスが崩れた時に、後述するさまざまな症状が現れるということです。

自律神経失調症の主な症状

日本女性心身医学会の解説によれば、自律神経失調症の症状は人によってさまざまで、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴とされています。代表的な身体症状としては頭痛・めまい・口の渇き・倦怠感などが挙げられ、これにイライラや不安といった精神症状を伴うことも多いといわれます。

具体的に挙げると、慢性的な疲労感や倦怠感、不眠や朝起きられないといった睡眠関連の不調、めまい・ふらつき・耳鳴り、頭痛や頭重感、動悸や息切れ、手足の冷えと顔ののぼせの同時発症、便秘と下痢を繰り返す胃腸の乱れ、食欲不振、イライラ・不安感、集中力の低下や物忘れなど、実に多岐にわたります。

これらが同時に複数現れたり、日によって出る症状が入れ替わったりするのも、自律神経失調症の大きな特徴です。検査では異常がないのに体調がすぐれないという方は、自律神経のバランスを疑ってみる価値があります。

自律神経が乱れる主な原因

同学会では、原因を内部因と外部因に分けて整理しています。内部因として挙げられるのは、ストレスに弱い体質や几帳面・心配性といった性格傾向、それから男性ホルモン・女性ホルモンの乱れです。一方の外部因は、仕事や家庭でのストレスが代表的です。

これに加えて、現代生活には他にも見逃せない要因があります。たとえば長時間のデスクワークによる姿勢の崩れ、スマートフォンの使い過ぎで首や肩にかかる負担、夜更かしによる生活リズムの乱れ、朝食を抜くなど偏った食生活、慢性的な運動不足など。当院に来られる方の多くは、こうした要素が複数重なって自律神経のバランスを崩しています。原因がひとつに絞れないからこそ、後述するセルフケアでも呼吸・姿勢・食事・睡眠など複数の側面から整えていくことが大切になります。

自律神経失調症の症状チェック|10項目で自己診断

ご自身が自律神経失調症の傾向にあるかどうか、以下のチェックリストで確認してみてください。

  • 朝起きた時から疲れている
  • 夜になっても眠れない、もしくは夜中に何度も目が覚める
  • 立ちくらみ・めまいが頻繁にある
  • 季節の変わり目や天気が悪い日に体調を崩しやすい
  • 動悸や息苦しさを感じることがある
  • 食欲にムラがある、胃腸の調子が安定しない
  • 手足の冷えと顔ののぼせが同時にある
  • 些細なことでイライラ・不安を感じる
  • 病院で検査しても異常なしと言われた
  • 集中力が続かない、物忘れが増えた

3つ以上当てはまる方は、自律神経のバランスが乱れている可能性があります。5つ以上当てはまる方は、症状が長引く前に専門家への相談を検討することをおすすめします。

自律神経失調症の治し方①|自分でできる5つのセルフケア

自律神経を整えるセルフケアでリラックスする女性のイメージ

自律神経のバランスを整えるために、ご自宅で取り組めるセルフケアを5つ紹介します。すべてご自身で、道具なしで実践できる内容です。

自律神経を整える呼吸法

自律神経に直接アプローチできる方法のひとつが、呼吸法です。意識的に深い呼吸を行うと副交感神経が優位になり、心身がリラックスしやすくなります。

代表的な方法のひとつが、米国の医師アンドリュー・ワイル博士が提唱した4-7-8呼吸法です。やり方はシンプルで、まず鼻から4秒かけて息を吸い、そのまま7秒間息を止め、最後に口から8秒かけてゆっくり吐き切る。この一連の流れを4セット繰り返します。寝る前や緊張・不安を感じた瞬間など、気持ちを落ち着けたい時に試してみてください。回数を重ねるほど、自分のペースが掴めてきます。

自律神経を整える姿勢の見直し方

姿勢は自律神経の働きに大きく影響します。猫背になると胸が圧迫されて呼吸が浅くなり、呼吸が浅くなると交感神経が優位な状態が続いて、結果的に自律神経のバランスが崩れていくのです。

意識したいのは、パソコン作業中に1時間に1回は立ち上がって肩を回すこと、椅子に座る時は骨盤を立てて坐骨で座ること、スマートフォンを見る時には目線の高さまで持ち上げて首が前に出ないようにすること。そして朝起きたら、胸を開くストレッチを30秒ほど行う習慣をつけると、その日一日の交感神経過剰を予防しやすくなります。最初は意識しないと忘れがちですが、1〜2週間続けると体が自然に良い姿勢を覚えてくれます。

自律神経を整えるツボ押し

東洋医学の経絡(けいらく)の考え方に基づくツボ押しも、自律神経のサポートとして用いられています。WHOが2008年に経穴部位を国際標準化したことで、世界的にもツボの位置が共通認識として確立されています(出典:全日本鍼灸学会雑誌 57巻5号「WHO経穴部位国際標準化の経緯と今後」)。

自律神経のサポートに用いられることの多い代表的なツボとしては、手のひら側の手首横紋から指3本分肘寄りにある内関(ないかん)、頭頂部で両耳を結んだ線の中央に位置する百会(ひゃくえ)、足の内くるぶしから指4本分上ですねの骨のすぐ後ろにある三陰交(さんいんこう)などがあります。それぞれ5秒押して3秒離すサイクルを5回繰り返してみてください。8つのツボの詳しい押し方は自律神経を整えるツボ8選の記事で解説しています。

自律神経を整える食事のポイント

食事は自律神経の働きと密接に関わっています。腸は「第2の脳」と呼ばれるほど自律神経と深い関係にあり、食事の質を見直すことは改善の近道になります。

最初に意識したいのは、朝食を抜かないこと。朝食には体内時計をリセットする働きがあるため、たとえ少量でも口にする習慣が大切です。あわせて、1日3食をできるだけ決まった時間にとり、ヨーグルトや納豆などの発酵食品、野菜や海藻などの食物繊維を意識的に取り入れて腸内環境を整えていくと、自律神経も整いやすくなります。コーヒーなどカフェイン飲料は午後早めまでにとどめ、アルコールも控えめにする。これだけでも夜の睡眠の質が変わり、結果的に自律神経の安定につながります。

自律神経を整える睡眠習慣

質の良い睡眠は、自律神経を整える最も大切な要素のひとつといえます。睡眠中に副交感神経が優位になることで、心身が回復するからです。

具体的には、寝る90分前にぬるめのお湯(38〜40度ほど)に15分浸かること、寝る1時間前からはスマートフォンやテレビなどの強い光を避けること、寝室の温度と湿度を季節に応じて調整すること(夏は26度、冬は18度前後が目安)、そして朝起きたら太陽光を浴びて体内時計をリセットすること。これらを意識するだけでも、寝つきや夜中の覚醒回数に変化が出やすくなります。

5つすべてを一度に始める必要はありません。続けやすそうな1つを選んで、2週間ほど試してみるところから始めるのがおすすめです。

自律神経失調症の治し方②|治療院でできる施術(姿勢・鍼灸・心のケア)

札幌はるかぜ治療院で姿勢の状態を確認する院長 尾池直紀

セルフケアを続けても改善が見られない場合や、症状が長引いている場合は、専門家のサポートを検討することも選択肢のひとつです。ここでは、札幌で唯一の自律神経専門院である当院(札幌はるかぜ治療院)が実践している、3段階のアプローチを紹介します。

自律神経失調症が悪化する「姿勢→内臓→脳」の負のループ

院長尾池の臨床経験(13年・延べ3万件以上の施術実績)から、自律神経失調症やうつ症状でお悩みの方には、共通する姿勢のパターンが見られます。

最初に目線が下がり、肩が前に出てきます。すると背中が丸まり、胸郭の中にある内臓が圧迫されていきます。内臓の働きが低下すると、脳への血流や酸素供給が滞り、脳のセンサーが過敏になります。その結果、不安感や倦怠感が悪化し、気持ちが沈むことでますます姿勢が悪くなる、という具合です。

この「姿勢→内臓→脳」の負のループを、どこかの段階で断ち切ることが、自律神経を改善していくうえで欠かせません。当院のアプローチも、このループを念頭において設計しています。

札幌はるかぜ治療院の3段階アプローチ

当院では、院長が保有する4つの国家資格(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士)を組み合わせて、次の3段階で施術を行います。

段階 内容 活かす資格
① 姿勢の調整 首・骨盤・背中の動きを分析し、姿勢を整える 理学療法士
② 鍼灸でのツボ刺激 内臓の働きを整えるツボを、鍼灸と指圧でアプローチ はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
③ 心理的なサポート 共感型のカウンセリングで脳の興奮を和らげる 臨床経験13年の知見

姿勢・内臓・脳の三方向から同時にアプローチすることで、負のループのどこかを断ち切ることを目指しています。

施術の流れと通院ペースの目安

初回はヒアリングと検査に30分ほどお時間をいただきます。生活習慣や症状の経過、これまでの通院歴を詳しくお伺いしたうえで、姿勢と関節の動きを確認し、お一人おひとりに合ったアプローチをご提案します。その日のうちに施術を始められる流れです。

通院ペースは症状の程度やライフスタイルに合わせてご提案していますので、初回検査時に目安をお伝えします。まずはお気軽にご相談ください。

自律神経失調症の治し方に関するよくある質問

Q. 自律神経失調症は何回くらい通えば改善しますか?

症状の程度や生活習慣によって個人差が大きいため、一概にはお伝えできません。当院では、初回の検査時に状態を確認したうえで、お一人おひとりに合った通院ペースの目安をご提案しています。

Q. 心療内科に通院中ですが、治療院との併用はできますか?

はい、併用が可能です。当院は医療機関ではなく、整体・鍼灸による医療類似行為を提供しています。薬の処方や減薬の判断は主治医にご相談いただきつつ、当院で身体面・心理面のサポートを行うことで、総合的なアプローチが可能になります。

Q. 自律神経失調症の治療にかかる費用はどれくらいですか?

初回は新規割引価格(自律神経調整:3,980円、鍼+整体フルコース:5,980円)でご案内しています。2回目以降は通常価格(自律神経調整:10,000円、鍼+整体フルコース:12,000円)です。回数券・都度払いのどちらも対応しています。

Q. 予約はどのように行えばよいですか?

完全予約制のため、お電話またはLINEで承っています。LINEは24時間メッセージを受け付けています(ご返信は営業時間内)。

Q. 自律神経失調症の治療で効果が出ない方もいますか?

すべての方に同じ効果をお約束することはできません。症状が重い場合や生活習慣の改善が難しい場合は、改善までに時間がかかることもあります。その場合は、医療機関の受診と並行することをおすすめする場合もあります。

まとめ|自律神経失調症の治し方は「セルフケア+専門家のサポート」

自律神経失調症は、交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態を指し、原因はストレス・ホルモン・姿勢・睡眠・食事など複合的であることが特徴です。だからこそ、治し方も「これさえやれば治る」という単一の方法ではなく、複数の側面から整えていくアプローチが現実的になります。

ご自宅では、呼吸法・姿勢の見直し・ツボ押し・食事・睡眠の5つのセルフケアから取り組みやすいものを選び、2週間ほど続けてみる。それでも改善が見えにくい時は、整体や鍼灸といった専門家のサポートを取り入れ、姿勢・内臓・心の三方向から整えていく。この組み合わせが、薬以外の選択肢を探している方にとって、現実的な改善の道筋になります。

原因不明と言われた方や薬以外の選択肢を探している方は、まずご自身でできるセルフケアから始めつつ、必要に応じて自律神経を専門にしている治療院へのご相談もご検討ください。


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【執筆・監修】自律神経専門 札幌はるかぜ治療院 院長 尾池 直紀

国家資格4種(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士)を保有。臨床経験13年・延べ3万件以上の施術実績。

院長自身、生まれつき左目の視力がなく、20代で右目の矯正視力も0.06以下となる視覚障害を抱えています。視覚に頼れない日々の中で身近にうつ病やパニック障害で苦しむ方々を多く目にした経験から、薬に頼らない自然治癒のアプローチの大切さを実感し、腰痛専門院から自律神経専門院へと転向しました。

札幌市北区で唯一の自律神経専門院として、自律神経失調症・パニック障害・めまい・不眠・起立性調節障害などのお悩みに対応しています。

札幌はるかぜ治療院 公式サイトを見る


※本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の疾患の診断や治療を行うものではありません。

※施術の効果には個人差があります。症状や経過によっては医療機関の受診をおすすめする場合があります。

※当院は医療機関ではなく、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士の国家資格に基づく医療類似行為を提供しています。