夜、布団に入ってもなかなか寝つけない。眠れたと思っても途中で何度も目が覚める。そんな日が続くと、日中も体がだるく、気持ちまで沈みがちになります。不眠の背景には、自律神経のはたらきが関わっていることが少なくありません。この記事では、不眠と自律神経の関係を公的な情報をもとに整理したうえで、ご自宅でできるセルフケアと、治療院でできることを順にご紹介します。

私たちは札幌市北区で自律神経を専門に施術している札幌はるかぜ治療院です。院長の尾池が初回から継続まで担当しています。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の病気の診断や治療を行うものではありません。とくに40〜60代で「夜眠れない」「眠りが浅い」とお悩みの方に向けて、まず試していただきたいことと、医療機関の受診を考える目安、そして記事の最後によくあるご質問をまとめました。最後までご覧いただくと、今夜からできる工夫が見つかるはずです。

朝の光が差し込む静かな寝室のイメージ|不眠と自律神経の関係
眠るためには、休息モードの副交感神経が優位になることが大切です。

不眠と自律神経の関係:眠るには副交感神経が働くことが大切です

まずは、不眠とはどのような状態を指すのか、そして自律神経がどう関わるのかを公的な情報をもとに整理します。仕組みを知っておくと、後でご紹介するセルフケアの意味も理解しやすくなります。

不眠症とは(入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒の3タイプ)

厚生労働省 e-ヘルスネットは、不眠症を「入眠障害(寝つきが悪い)・中途覚醒(眠りが浅く途中で何度も目が覚める)・早朝覚醒(早朝に目覚めて二度寝ができない)などの睡眠問題があり、そのために日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下などの不調が出現する病気」と説明しています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 不眠症)。

ポイントは、夜眠れないことそのものに加えて、日中の不調があらわれる点です。「寝つけない」「途中で目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」のいずれかに心当たりがあり、昼間もつらさを感じる場合は、体からのサインととらえてよいでしょう。

自律神経の「交感神経=覚醒」「副交感神経=休息」という役割

自律神経には、活動するときに働く交感神経と、休息するときに働く副交感神経があります。厚生労働省 e-ヘルスネットによると、覚醒力は「体内時計から発信されるシグナルの指示で、交感神経の活性化、覚醒作用のあるホルモンの分泌」によって生まれるとされています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 眠りのメカニズム)。

つまり、日中に活動できるのは交感神経が働いているからです。逆に、夜スムーズに眠るためには、交感神経が静まり、休息モードの副交感神経が優位になっていることが大切です。同じく厚生労働省 e-ヘルスネットは「睡眠前に副交感神経を活発にさせることが良眠のコツです」と述べています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 不眠症)。眠れない夜が続くときは、寝る前に交感神経が高ぶったままになっていないか、という視点が手がかりになります。

眠れない状態が続くと体に起こること

眠れない状態が続くと、影響は気分や集中力だけにとどまりません。厚生労働省 e-ヘルスネットは、睡眠不足が数日続いただけでも「食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌は減少し、逆に食欲を高めるホルモンであるグレリンの分泌が亢進する」こと、また「本来であれば夜間に低下する血圧が高止まりするなど循環器系の機能も変化する」ことを指摘しています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係)。

不眠は単なる「眠れないつらさ」ではなく、全身の調子に関わる問題です。だからこそ、早めに生活を見直したり、必要に応じて医療機関に相談したりすることが大切になります。

自律神経が乱れて眠れなくなる仕組み(院長の尾池の臨床経験から)

ここからは、日々の施術の現場で院長の尾池が感じていることを、あくまで院長見解としてご紹介します。医学的な断定ではなく、臨床経験13年・延べ3万件以上の施術のなかで見えてきた一つの見方としてお読みください。

札幌はるかぜ治療院の院長による施術の様子
姿勢や筋肉の緊張に、院長の尾池がアプローチします。

感情を我慢し続けると筋肉が緊張し脳が休まりにくくなる

院長の尾池の臨床経験では、眠れないとお悩みの方に、日中の緊張をうまく解けないまま夜を迎えている傾向が見られます。言いたいことを我慢したり、気を張り続けたりする時間が長いと、無意識のうちに肩や首まわりの筋肉に力が入ったままになりやすいものです。

体に力が入ったままだと、脳も休息モードに切り替わりにくくなります。前述のとおり、眠るには副交感神経が優位になることが大切です。日中に張りつめた緊張を寝る前まで持ち越してしまうと、交感神経が高ぶった状態が続き、寝つきにくくなる、という見方を院長の尾池はしています。

姿勢のゆがみ・筋緊張と「負のループ」(院長見解)

院長の尾池の臨床経験では、自律神経の不調を抱える方に共通する姿勢の傾向があります。目線が下がり、肩が前に出て、背中が丸まる姿勢です。この姿勢が続くと胸郭まわりが縮こまって内臓が圧迫され、内臓の働きが落ちやすくなります。すると脳への血流や酸素の供給が滞りやすくなり、脳のセンサーが過敏になって不安や倦怠感が強まる。その不調がさらに姿勢を悪くする、という負のループが見られると尾池は考えています。

夜眠れない背景にも、こうした体の緊張やゆがみが関わっているケースがあると院長の尾池はとらえています。もちろん感じ方や体の状態には個人差がありますので、すべての方に当てはまるわけではありません。自律神経の乱れと向き合うセルフケア全般については、自律神経失調症の治し方(セルフケア5選と3段階アプローチ)の記事もあわせてご覧ください。

眠れない夜に試していただきたいセルフケア

ここでは、ご自宅でできる工夫を公的な推奨をもとにご紹介します。どれも特別な道具は要りません。効果の感じ方には個人差がありますが、続けることでリズムが整いやすくなるケースがあります。まずは取り入れやすいものから試してみてください。

就寝前の呼吸でゆっくり息を吐く(副交感神経を優位に)

寝る前に気持ちが高ぶってなかなか落ち着かないときは、ゆっくりした呼吸が役立ちます。厚生労働省 e-ヘルスネットも「睡眠前に副交感神経を活発にさせることが良眠のコツです」としています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 不眠症)。

やり方はシンプルです。布団に入ったら、鼻からゆっくり息を吸い、それ以上の時間をかけて口から細く長く吐き切ります。吐くことを意識して、これを数回くり返してみてください。深い呼吸はリラックスしやすい状態をつくる助けになります。なお、息を止める時間を無理に長くする必要はありません。心地よいと感じるペースで続けることが大切です。

入浴は就寝1〜2時間前に(体を温めてから寝床へ)

入浴のタイミングも眠りに関わります。厚生労働省 e-ヘルスネットは「就寝1~2時間前に入浴するのがもっとも効果的です」と推奨しています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣)。

いったん体を温めてから、布団に入る頃に体温が下がっていく流れが、自然な眠りに入りやすくしてくれます。寝る直前の熱いお風呂はかえって目が冴えてしまうこともあるため、少し早めの時間にゆったりつかるのがおすすめです。

朝は光を浴びて体内時計を整える

夜の眠りは、実は朝の過ごし方から始まっています。厚生労働省 e-ヘルスネットは「起きたらまずカーテンを開けて自然の光を部屋の中に取り込んでください」と案内しています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣)。

睡眠を促すホルモンであるメラトニンは「明るい光の下では分泌が停止」し、就床時刻の1〜2時間前頃から働きが強まっていきます(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 眠りのメカニズム)。朝にしっかり光を浴びておくと体内時計が整い、夜の自然な眠気につながりやすくなります。

夕方以降のカフェインを控える(就寝5〜6時間前から)

コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、眠りを妨げることがあります。厚生労働省 e-ヘルスネットは、カフェインは「就寝の5~6時間前から控えた方よいでしょう」としています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣)。

夕方以降に飲みものを選ぶときは、カフェインの少ないものに切り替えてみてください。あわせて、夜の激しい運動にも注意が必要です。厚生労働省 e-ヘルスネットは「激しい運動は交感神経を興奮させてむしろ寝つきを悪くするため逆効果です」と述べ、運動は「就寝の2~4時間前までに行いましょう」と案内しています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 不眠症出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 快眠と生活習慣)。体を動かすなら、夜遅い時間より少し早めがよさそうです。

札幌はるかぜ治療院でできること(院長の3段階アプローチ)

セルフケアを続けてもなかなか変化を感じにくいときや、体のこわばりが気になるときは、専門家の手を借りることも一つの選択肢です。ここでは、当院でどのような施術を行っているかをご紹介します。

院長の尾池による3段階アプローチ

院長の尾池は、自律神経のお悩みに対して3つの段階で施術を組み立てています。それぞれの段階で、保有する国家資格の専門性を活かしています。

段階 内容 活かす資格
① 姿勢の調整 体のゆがみや筋緊張をやわらげ、土台となる姿勢を整える 理学療法士
② 内臓の働きを整えるツボ刺激 内臓のはたらきをサポートするツボを刺激する はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師
③ 共感型カウンセリング お話をうかがいながら、脳の興奮をやわらげるサポートをする 臨床13年・延べ3万件以上の知見

院長の尾池の臨床経験では、姿勢や背中まわりの状態を整えることを大切にしています。これはあくまで院長見解であり、症状の変化には個人差があります。当院が目指すのは、症状の緩和とご自身で整えやすい状態づくりです。自律神経を整えるツボについては、自律神経を整えるツボ8選の記事でもくわしくご紹介しています。

なお、当院ではLINEでのフォローも行っています。気になることがあれば営業時間内にご返信し、耳のツボなどのセルフケアをお伝えすることもあります。やりとりを重ねるなかでご相談の回数が落ち着いていくことを、一つの目安として大切にしています。札幌で自律神経を専門に掲げる当院の取り組みについては、札幌の自律神経専門院のご案内もあわせてご覧ください。

治療院と医療機関は役割が違います(補完関係)

ここで大切なお願いがあります。病気の診断や薬の処方は医師が行うものであり、治療院はそれに代わるものではありません。病院やクリニックは診断と薬物療法を担い、私たち治療院は施術と生活改善のサポートを担います。両者は対立するものではなく、補い合う関係です。

ですから、不眠がつらいときや背景に病気が疑われるときは、まず医療機関にご相談いただくことをおすすめします。そのうえで、体の緊張や生活リズムの面からサポートできることがあれば、当院がお手伝いします。

こんなときは医療機関(睡眠外来など)の受診をおすすめします

セルフケアや施術で整えやすくなる場合もありますが、不眠が長く続くときは自己判断を避けることが大切です。前述のとおり、睡眠不足は血圧やホルモンなど全身に影響することがあります(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係)。

不眠が数週間以上続く、日中の生活に強い支障が出ている、もともと持病があるといった場合は、睡眠外来や主治医にご相談ください。睡眠の問題には、不眠症のほかにも「概日リズム睡眠・覚醒障害」や「高齢者の睡眠」など、専門的に扱われるさまざまなテーマがあります(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 休養・こころの健康)。気になる症状があれば、専門の窓口で相談する価値があります。

すでにお薬を使っている方が量を調整したいと考える場合も、必ず主治医にご相談ください。減薬や中止の判断は医師が行うものです。当院では、薬に頼りきらずに体と生活を整えていくお手伝いという立場で、医療機関と並行してサポートしています。

不眠と自律神経に関するよくある質問

最後に、不眠についてよくいただくご質問にお答えします。回答は一般的な情報と院長見解の範囲でお伝えするもので、効果の感じ方には個人差があります。

Q. 眠れないまま布団の中で時間が経つのがつらいです

眠れないことを意識しすぎると、かえって緊張して目が冴えてしまうことがあります。長く眠れないときは、いったん布団から出て、照明を落とした部屋でゆったり過ごし、眠気を感じてから戻るという方法を試す方もいます。あわせて、就寝前のゆっくりした呼吸で体をゆるめると、リラックスしやすくなるケースがあります。それでもつらさが続くときは、医療機関にご相談ください。

Q. 寝る前のスマホは睡眠に影響しますか?

光は睡眠と関わりがあります。睡眠を促すメラトニンは明るい光の下では分泌が止まるとされています(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット 眠りのメカニズム)。就寝前は画面の明るさを落としたり、見る時間を短くしたりすると、眠りに入りやすくなる可能性があります。朝はしっかり光を浴びる、夜は強い光を控える。このメリハリを意識してみてください。

Q. 市販の睡眠改善薬や睡眠薬は使ってよいですか?

お薬の使用や中止については、自己判断ではなく、医師や薬剤師にご相談ください。市販薬であっても、体質や他のお薬との関係で注意が必要な場合があります。すでに処方を受けている方が量を変えたいときも、必ず主治医にご相談ください。当院は医療機関ではないため、お薬に関する判断は行えません。

Q. 施術を受けると不眠は良くなりますか?

施術によって体の緊張がやわらぎ、リラックスしやすくなることで、眠りの質に変化を感じる方もいらっしゃいます。ただし効果には個人差があり、すべての方に同じ変化があるわけではありません。当院が目指すのは症状の緩和とご自身で整えやすい状態づくりです。背景に病気が疑われる場合は、まず医療機関の受診をおすすめします。

Q. 寝つくためにお酒を飲むのは効果的ですか?

寝つきのためにお酒に頼ることは、おすすめしにくい方法です。一時的に寝つきやすく感じても、夜中に目が覚めやすくなるなど、かえって眠りが浅くなることがあります。寝る前のリラックスには、ゆっくりした呼吸やぬるめの入浴など、体をやさしく休息モードに導く方法を試していただきたいです。

Q. 予約はどのようにすればよいですか?

ご予約はお電話またはLINEで承っています。当院は完全予約制で、院長の尾池が初回から継続まで担当します。初回の方には特別価格のご案内もしておりますので、気になることがあればお気軽にお問い合わせください。施術内容やご自身の状態に合うかどうかのご相談も歓迎しています。

まとめとご相談のご案内

不眠と自律神経の関係について、要点を整理します。眠るためには休息モードの副交感神経が優位になることが大切です。就寝前のゆっくりした呼吸、就寝1〜2時間前の入浴、朝の光、夕方以降のカフェインを控えることなど、今日からできる工夫があります。そして、不眠が長引くときや日中の支障が強いときは、まず医療機関にご相談ください。

札幌はるかぜ治療院では、自律神経のお悩みに対して院長の尾池が初回から継続まで担当し、姿勢・ツボ・カウンセリングの3段階で症状の緩和を目指しています。ご予約・ご相談はお電話(9:00〜23:00受付)またはLINEから承っています。施術中はお電話に出られないことがありますが、必ず折り返しますのでご安心ください。LINEならメッセージで気軽にご相談・ご予約が可能です(24時間受付・ご返信は営業時間内)。初回の方には特別価格のご案内もしております。一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。

札幌はるかぜ治療院の完全個室・院内の様子
落ち着いた完全個室で施術を行います。

【執筆・監修】自律神経専門 札幌はるかぜ治療院 院長 尾池 直紀
国家資格4種(あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士)を保有。臨床経験13年・延べ3万件以上の施術実績。
院長自身、生まれつき左目の視力がなく、20代で右目の矯正視力も0.06以下となる視覚障害を抱えています。視覚に頼れない日々の中で身近にうつ病やパニック障害で苦しむ方々を多く目にした経験から、薬に頼らない自然治癒のアプローチの大切さを実感し、腰痛専門院から自律神経専門院へと転向しました。
札幌市北区で唯一の自律神経専門院として、自律神経失調症・パニック障害・めまい・不眠・起立性調節障害などのお悩みに対応しています。
札幌はるかぜ治療院 公式サイトを見る


※本記事の内容は、一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の疾患の診断や治療を行うものではありません。
※施術の効果には個人差があります。症状や経過によっては医療機関の受診をおすすめする場合があります。
※当院は医療機関ではなく、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・理学療法士の国家資格に基づく医療類似行為を提供しています。